女性の病気と漢方

婦人科の病気は往々にして神経的なものだといわれがちです。病院でのホルモン治療や自律神経に対する医薬品などでも対応しきれない症状が多くみられます。治し方の選択肢のひとつに漢方(鍼灸、漢方薬)も含まれると思います。漢方の古典である「金匱要略」には婦人病の項目があり、昔から悩める乙女たちの救いになってきました。「医食同源」という観点からみれば、安全で、確かな歴史をもっている漢方が、もっと使われて欲しい、と思います。

病気を治すのはあなた自身です。自然の治癒力をたかめましょう。

「金匱要略」より一部抜粋

婦人妊娠病 (妊娠をしたことによって新たにおこった症状のこと)
 「師曰 婦人得平脉 陰脉小弱 其人渇不能食 無寒熱 名妊娠 桂枝湯主之....」
という条文から始まって様々な症状を述べています。現代的なことばで其の症状をいうとつわり、妊娠中のかぜ、子宮出血、腹痛、嘔吐、排尿障害、切迫流産などでしょうか。こういう症状は妊娠中にはよく現れるということです。この症状ごとに使う漢方薬方を書いてあります。例えば
 桂枝湯、桂枝茯苓丸、当帰芍薬散、きゅう帰膠艾湯、当帰貝母苦参丸、当帰散など

婦人産後病 (お産をして、胎児がそとにでたことによっておこる症状)
 「問曰新産婦人有三病一者病痙二者病鬱冒三者大便難何謂也......」
 いわゆる産後のひだちが悪いということですが、貧血、便秘、つかれやすい、脱毛、産後のかぜ、腹痛、帯下、乳腺症といった具合でしょう。
薬方では、小柴胡湯、当帰建中湯、三物黄ごん湯、など

婦人雑病 (女性が女性であるがゆえに起こりやすいさまざまな病状)
 「婦人之病因虚積冷結氣為諸經水断絶至有癧年血寒積結胞門寒傷經絡.....」
 女性特有の更年期障害や月経痛、月経不順、冷え性、貧血、最近増えている子宮内膜症にも応用出来うる処方が書かれています。
半夏厚朴湯、甘草小麦大棗湯、温経湯、小建中湯、八味丸、当帰芍薬散、小柴胡湯など

注意 漢方では同じ病状を現していても、個人個人の「証」や原因により使われる漢方薬が決まります。現在に至るまでの環境も異なる訳ですから、漢方をよく勉強している医師又は薬剤師に相談の上適切な薬を服用して下さい。

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